インセプションとアリエッティとトイストーリー3

を立て続けに見た。


インセプション
夢の中の夢の中の夢の中の夢・・・に飛び込んだりするやや複雑な映画だが、
最低限の部分を理解しさえすれば、あとは雰囲気任せで結構楽しめる。
細かい設定に深入りすると頭が痛くなりそうだし、
多分突き詰めていけば行くほど、万華鏡のように答えは拡散していくだろう。


アリエッティ
まあ悪くはない。
米林監督も今後何作か経験すれば、矛盾点のない良質な作品を作ってくれるんじゃなかろうか。


トイ・ストーリー
エンターテイメントとしてはほぼ完璧な出来だった。素晴らしい。
無理にイチャモンをつけるとするならば、消化がよすぎるってことぐらいか。

満ちてくる時のむこうに

満ちてくる時のむこうに―アニメブック

満ちてくる時のむこうに―アニメブック


「リング」「らせん」などで有名な鈴木光司の「楽園」が原作らしい。
第二回日本ファンタジーノベル大賞にて優秀賞を受賞し、1991年に
アニメ化されたそうな。中古VHSを100円で購入。


神話時代、海によって引き裂かれた2人の愛が時空を超えて再び結ばれる。
一万年の時と太平洋を股にかけた、壮大な愛の物語だ。
時代や歴史がストーリーに与える重厚感をふんだんに活かせていて
結構楽しめたし、その後を自由に想像させるラストが爽やかだった。
原作を読みたくなった。
あと玄田哲章氏が声を担当しているキャラクターが
コマンドーばりの大暴れをしていて笑えた。



ちなみに、第一回の日本ファンタジーノベル大賞酒見賢一の「後宮小説」で、
雲のように風のように」というタイトルでアニメ化されている。
「雲のように〜」は隠れた名作と言われておりDVDまで出ているが、
「満ちてくる〜」の方は未だDVD化されていない。
個人的には「雲のように〜」とタメを張れるほどの良作だと思うので、
ぜひともDVD化をお願いしたい。


雲のように風のように [DVD]

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楽園 (新潮文庫)

楽園 (新潮文庫)

Xiu Xiu「Knife Play」


Knife Play

Knife Play



1stアルバム。
初期のXiu Xiuは、インダストリアル・ノイズ色が強く、ジャンクの範疇で語られていた気がする。
金属質で冷たいバックトラックの上でJamieのボーカルが病的なナルチシズムを全開にさせる。荒涼とした雰囲気の漂う、キワモノ的アルバムだ。
3rdアルバム「Fabulous Muscle」あたりから卓越したポップセンスが前面に出始め、Xiu Xiuは孤高の変態へと羽化していくが、トラックの混沌とした感じは1stの頃からあまり変わっていないのだった。

Runhild Gammelsaeter女史



昼はまじめな生化学者。



夜はデス声ボーカリスト


彼女のソロアルバム「Amplicon」を久々に聴いた。



ついさっき知ったが、「Amplicon」とは「DNAの単位複製配列」なのだそうだ(なんじゃそりゃ)。
子守唄、断末魔、オルガン、ノイズなどの塩基が複雑に連鎖し、苦悶の二重らせんを形作っている。聴いた人間のDNAレベルにまで狂気を組み込み、末代まで遺伝させようという彼女の実験は、見事に成功したと言える。