軟禁5日目

今日も朝から雨。酷い。


外国人カップルが自分らの部屋の前で何やら話しこんでいた。
困惑している様子。
男の方は下にパンツしか履いていない。
何事だろうか。
無視して仕事へ。


小降りながらも作業開始。
寒い。こっちに来てから初めて指先の冷たさを感じる。


基本、車で進入できない範囲には行かないが、
街ではなく山中で作業をするわけで、トイレは当然ない。
だから桜島に来てからというもの、立ちションをよくする。
・・・ぶっちゃけてしまえば、これが結構爽快なのだ。
見知らぬ野外で性器を露出し、あるまじき場所で膀胱を開放する
後ろめたい快感。
ひんやりと風を感じる亀頭の先っちょから勢いよく飛び出る放物線。
立ち上る湯気。刺激臭。
足もとに広がる黄河のせせらぎは文明を腐食させ、自然を繁茂させる。

ああ気持ちいい!!
排尿が完全に管理された文明社会に長年浸かっていた俺は、この原初の歓びを
すっかり忘れていた。
この感覚を思い出せただけでも、今回来た価値はあったというもの。




見慣れない物や見知らぬ人間が来ると物珍しげに集まってきて
ひとなつこく話しかけてくるのが、閉鎖された環境で生活する
洟垂れ小僧たちの習性。


「なにやってるの?」
「まあ勉強みたいなもんだよ」
おじさん何歳?」
「・・・何歳にみえる?」
「うーん、34!」


まあいいさ・・・



今日は36箇所調べられた。


夜。コンビニへ。

ファミリーマートに12月のジャンプスクエアが置いてあった。


ヤングチャンピオン発見。
もずく、ウォーキング!」はまた今回えらい実験作だな。
施川ユウキほどの野心的なギャグ漫画家は今他にいないだろう。


イブニングとアクションはなかった。鈴木先生と福満の嫁漫画が読みたい!


こんな僻地でもヤングガンガンは置いてある。読むところないくせに。


マガジンスペシャルを久しぶりに手に取る。
おれはキャプテン」がもう甲子園編になっていてビビる。


・・・まあこんな感じで立ち読みぐらいしか楽しみがない。


今晩も飲み比べ。
開封済みの酒瓶は最近の飛行機に持ち込めるか分からんから、
滞在中に2瓶とも空にしなければならない。
お湯割りにすると、両者の香りの違いがより鮮明になる。
薄まる分、まろやかで香りのある島美人の旨さが際立つ。
まあ違いが分かるようになったからと言って、普段全然焼酎飲まないから
どうしようもないんだけどね。
つまみは、焙り焼きいわしが気に入った。原材料に砂糖を塩より
多く使っているのが気になるけど。